2015年11月4日

インドの合弁会社の方が、アポ先の方と、とある話題で盛り上がる

グローカル人ブログ

あるとき、インドの合弁会社の営業部長と一緒にBOP(Base of Pyramid: 貧困層をターゲットとする、あるいは貧困層に活動の担い手となってもらう)ビジネスのパートナー探しに、あるNGOを訪問しました。

NGOの代表の方とは、基本的な方針について一致して今後も頻繁に情報共有することで合意しました。

ミーティングの後、NGOの次長さん(女性 50才前後?)がオフィス全体をご案内くださることになり、インドの営業部長と私とで状況をお聞きすることになりました。

出版物を制作する部門の大部屋に入り、制作物の内容などを詳しく聞いていたところ、「ここでは色々な本を取り扱っています。例えば(と言って一冊を手に取って)、この本はいわゆるヨガについて書かれたものです」と次長さんが教えてくださいました。

『ヨガの本とはインドらしいな』と思っていたら

すると、当社の営業部長が「では瞑想のこととか書かれているんですか?」と尋ねると、次長さんは大きく相づちを打つとともに、瞑想の内容を英語と(恐らく)ヒンディー語とで長々と説明をするではありませんか。そしてさらに、当社の営業部長もそれに乗っかって、自分のやっている瞑想やその考え方についてしゃべり出しました。二人の会話は、顔が笑っていなければ口ゲンカのように大声で途切れることなく続きます。しかし二人はとても楽しそうです。二人とも瞑想という共通点で一気に打ち解け、今後のビジネスにはプラスになるな、と喜びました。ところが、急に二人して瞑想のことをあれこれ私に説明を始めます。

営業部長「知っていますか?瞑想がいかに体と心にいいかを!」

次長さん「そうですよ、瞑想はインドの古くからの慣習で、私たちインド人は昔から健康をいかに保つか、ということを知っているのです。」

営業部長「(私に向かい大きな身振り手振りで)いいですかよく聞いてください。瞑想しているとですよ、空のずっとかなたにある神のようなものと自分の心がつながっているようになるんです。瞑想している人はみんなそうなるのだから瞑想している同士も神によって結びつく、ということになるのです。」

という調子で二人して延々と私に瞑想の効能を説明し、最後には私にもやるようにと説得にかかります。こちらが生半可な受け答えをしているので、二人はますます語気荒く、しかも楽しげにいろいろと話すのです。

結局、瞑想の話は30分ほど続いたと思います

いろいろな国で様々なオフィスを訪問しましたが、ビジネスとは全く関係のない話題でこれだけ会話が続き、仕事そっちのけで盛り上がる人たちを見たのは、初めてでした。

しかし言わせてもらいますが、当の営業部長は、私から見るに健康とは思えないんですよね。体は丸々としているし、油っこいもの食べるし、飛行機の中では大きないびきをかいて寝るんですが絶対にアレは無呼吸症候群です。

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